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Coulyne

心乱れる日

三年前に、膝の関節の中を洗う内視鏡の手術を受けました。

しかし、これはあくまで完治を目的にしたものではなく、一時的な緩和のための処置だったのですが、このところまたあまり調子が良くないので久しぶりに病院に行ってきました。

腰と膝のレントゲンを撮ってみたら、腰は異常なしだったのですが、膝はもともとすり減っていた軟骨がもはやなくなっていたのでした。

一緒にレントゲン写真を見せてもらったのですが、説明を受けなくてもつい笑ってしまうほどで、先生も「意外に進んじゃったねえ」なんておっしゃったのですが、それを見た私は何だかすっきりした気分になったのです。

最近は膝以外に下肢全体が痛いときがあったので、なんだか不安な気持ちになっていたのだけれど、腰は全く正常で悪いのは膝だけだと解ったから自分でもすっきりしたのだと思います。

もともとこの次は人工関節だよと言われていたのですが、人工関節の耐用年数は15年から20年なのだそうです。

そうなると、57歳の今手術をしてしまうと下手をすると70歳少ししか持たないことになるわけで、「65歳くらいで入れるとちょうどいいんですよ」とのこと。

平均寿命にはまだ間があっても、その頃はそんなに歩かなくなるからいいのだそうです。

人工関節を見せてもらったのですが、チタンでできていて思ったより美しい感じです。

一瞬、私が亡くなってお骨を拾ってもらうとき、この金属がデンと鎮座している光景が目に浮かんでまた笑いそうになりました。

これまで免許証の書き換えで、5年後、そのまた5年後と5年周期の自分の生活というものをぼんやりと考えることはあったのですが、いきなり15年周期で考えてみたら、「なんだあと一回かよ」なのです。

で結局、しかるべき年齢になるまで、ヒアルロン酸を打ったり、湿布したり、重い物を持たないようにして(一番減らさなくてはいけないのは私自身の体重なのですが)様子をみましょうということになりました。

帰りは台風で仕事が休みだった娘のお婿さんが車で迎えに来てくれました。

整体師でもあるお婿さんはこれまでもすでにすでに手遅れな私の膝のためにあれこれやってくれていたのですが、今度は人工関節だってさ、と言った私に「大丈夫おかあちゃん、人工関節なんか入れなくてもいいように俺がなんとかするからさ」と心強い言葉を言ってくれました。

確かにね、親からもらったパーツで一生終わることが親孝行だし、お骨の中にチタンが鈍い光を放って、というのもなんだかヘンだなと思ったので、お婿さんの言葉に私は随分励まされました。

ここで話が終わるとじつによいお話しなのですが、私の人生はいつもそうは終わらないのです。

夕方母から電話があり、人工関節云々の話をしたところ、「あの手術はいいよ。知り合いも何人かしているけれど、みんないい調子。」とのこと。

ああ、心が乱れるではないか、、、、、、

いつも笑顔のあなたでいてください。  光凛

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